ノックアウトオプションはIG証券の新しいオプション取引です。
- 最大損失額が限定される。
- リスク許容度(=最大損失額)を自分で決められる。
- 資金効率がとても高い。(少ない資金で利益を狙える)
- 気軽に始められて、仕組みも簡単。
ノックアウトオプションで取引できるのは「FX」「株価指数CFD」「商品CFD」の3種類です。ノックアウトオプションは、これらを少額で気軽に取引したい場合に便利です。
例えば日経平均株価を取引する場合、同じIG証券でも株価指数CFDとノックアウトオプションという2つの方法で買うことができます。
次の図は、日本225を最小ロット数で買った場合の必要な資金を比べています。
株価指数CFDは最低必要証拠金として約28,000円が必要です。ノックアウトオプションはリスク許容度の設定で変わりますが、約3,000円ほどでポジションを持つことができます。
このページでは、ノックアウトオプションの2テーマを説明します。
実際のアプリ画面を使って詳しく取引方法を説明しています。オプション取引は難しいイメージがありますが、ノックアウトオプションの仕組みは簡単なので参考にしてください。
Contents
ノックアウトオプションとは。メリット・デメリット
ノックアウトオプション取引の仕組みを説明し、メリット・デメリットを解説します。仕組みが分かれば「気軽かつ簡単に始められる」ということも理解できます。
ただし、高い資金効率は魅力ですが、ノックアウト価格をハイリスクに取ると損失の確率も大きくなります。仕組みを理解して活用しましょう。
① 損失額が限定される(リスク許容度を選べる)
ノックアウトオプションの取引では、発注時に「ノックアウト価格」という損切り価格を設定します。この値に到達して損切りされることをノックアウトと呼びます。
下記の画像の③がノックアウト価格です。この画面は後でも出てきます。
図の例では、日経平均の現在価格が28,732円の時に、ノックアウト価格28,680円を選択しています。ノックアウト価格は自分で選択することができます。
図の例ではブル(上昇)のノックアウトオプションを買っているので、28,680円に下落した場合にノックアウト(損切り)となり、損失が確定します。
ノックアウトオプションは注文した時点で最大損失額が決まる取引です。そして、このノックアウト価格が現在価格から離れているほど、オプション料が高くなる仕組みです。
ノックアウト価格が現在価格から近ければ早い損切りになり、離れていれば遅い損切りになります。つまり、早い損切りであればあるほどオプション料は少なくなります。
なお、為替レートによっては日本円でオプション料を上回る損失になる場合もありますので、100%オプション料が最大損失額というわけではありません。
- ノックアウト価格が現在価格から遠ければ、オプション料は安いが、ノックアウトリスクは高くなる。
- ノックアウト価格が現在価格から近ければ、オプション料は高いが、ノックアウトリスクは低くなる。
② 高い資金効率(ハイレバレッジ)
ノックアウトオプションは資金効率が高い取引です。IG証券のHPなどでは海外FXより魅力的なレバレッジと説明しています。
日本225を株価指数CFDとノックアウトオプションで取引する場合で比べてみます。
左が株価指数CFD、右がノックアウトオプションです。比較しやすくするため同じ1ロットで比べています。
1ロットの場合、株価指数CFDでは287,235円が必要です。株価指数CFDの1ロットは日経平均の100倍なので、レバレッジは10倍です。
1ロットの場合、ノックアウトオプションでは6,000円が必要です。ノックアウトオプションの場合も1ロットは日経平均の100倍なので、この例のレバレッジは478倍です。
株価指数CFD | ノックアウトオプション | |
---|---|---|
必要証拠金 | 287,235円 | 6,000円 |
レバレッジ | 10倍 | 478倍 |
国内FX事業者のレバレッジが最大25倍、XMTradingのような海外FXのレバレッジが888倍なので、ノックアウトオプションのレバレッジの高さが分かります。
ただし、ノックアウトオプションのレバレッジはノックアウト価格によって変わることに注意してください。
現在価格から近い価格(ハイリスク)にすればレバレッジは高くなり、逆に遠い価格(ローリスク)にすれば低くなります。
この例の場合は上記の表のようになりましたが、さらにハイリスクにすればさらにレバレッジは高くなります。逆にローリスクにすればレバレッジは低くなります。
ボラティリティの小さな銘柄はノックアウト価格を近くに、ボラティリティの大きな銘柄はノックアウト価格を遠くに置くようにしましょう。
③ 注文は成行のみ
ノックアウトオプションの注文は成行のみで、指値ができません。
ここが唯一ノックアウトオプションの不便なところで、エントリーする時は相場を見ているときでないとできません。この価格になったらこのノックアウト価格で発注する、という指値ができないのです。
なお、指値や逆指値は設定することができます。成行注文時に設定することも、成行注文でポジションを持った後に設定することも可能です。
ちなみに逆指値はノックアウト価格に達する前に損切りしたい場合に設定できますが、通常はノックアウト価格まで損切りすることはないので使うことはほぼありません。
④ ノックアウト価格の変更は不可
ノックアウト価格は注文時にのみ選択が可能で、ポジションを持った後に変更することはできません。
変更できた方が便利なのは間違いないですが、最初にリスク許容度を決めて選択したノックアウト価格なので、後から変更ができなくても問題はないでしょう。
あまりハイリスクなノックアウト価格を選ばずに、自分にとって十分な余裕をもったノックアウト価格を選ぶようにしましょう。
ノックアウトオプションの使い方
注文画面を見ながら、ノックアウトオプションの使い方を説明します。
①ノックアウト価格
図の③のノックアウト価格はノックアウト(損切り)する価格であり、その価格に到達すると自動的に損切りされます。
ノックアウト価格はプルダウンメニューから選択します。
原資産の価格から近いほど維持証拠金が少なくなりますが、その反面でボラティリティが高いとすぐに損切りされてしまうため損失リスクが高くなります。
逆に原資産の価格から遠いほど維持証拠金は高くなりますが、すぐに損切りされてしまうリスクは低くなります。
② オプション単価
図の④オプション単価は1ロットで注文した場合のオプション料です。
オプション単価は原資産の現在価格とノックアウト価格との差にノックアウト・プレミアムが加算されたものです。ノックアウト・プレミアムは画面に表示されませんが、銘柄やその時のボラティリティによって異なります。
オプション単価=1ロットのオプション料と覚えておけばOKです。
③ オプション料
図の⑤のオプション料は、入力したロット数でのオプション料を表しています。
必要な資金=オプション料=ノックアウト時の損失額です。ただし、為替レートによってはオプション料を上回る損失額となる場合もあります。
ノックアウト価格に達した場合は自動で決済されるので、それ以上の損失はありません。あらかじめ、最大損失額が確定しているというわけです。
ノックアウトオプションの最大メリットは資金効率の高さ(=高レバレッジ)です。株価指数CFDの例で説明しましたが、ドル円やゴールドなどのFXや商品CFDでも使えます。
是非、活用してみてください。
CFD投資におすすめの証券会社です。
① IG証券
IG証券はFX、バイナリオプション、CFDなどのリーディングカンパニーです。様々な金融商品を幅広く取り扱っており、持っておくと便利な口座です。
日本国内で開設できる証券会社の中ではCFDの種類と銘柄数が圧倒的に多いです。特に株式CFDの取り扱い銘柄数が多く、個別株でCFD投資するなら必須の口座です。日本株、米国株のどちらも取り扱いがあります。
IG証券の口座はFXや債券なども取引できるオールインワン口座です。ノックアウトオプションなどの新しい商品もあるので持っておくと便利です。
② GMOクリック証券
GMOクリック証券ではCFDの他、株の現物・信用取引、投資信託、FXなどを幅広く取り扱っています。個別株CFDは米国株の取り扱いのみで日本株はありません。
取引手数料が0円のため、特に米国の個別株でCFD投資するなら必須の口座です。マイクロソフト、アップル、ディズニー、ナイキなど、代表的な銘柄をCFDで買うことができます。
シンプルな取引ルールとアプリ画面のため、初心者にはおすすめの証券口座です。まず小さくCFD投資を始めてみたいという人はここから始めると良いと思います。
③ 楽天証券
つみたてNISAなど投資信託の購入で楽天ポイントがもらえることで有名な楽天証券でもCFDの取り扱いが始まりました。株価指数CFDと商品CFDの取り扱いがあります。
FX取引ツールでお馴染みのMT4(Meta Trader 4)をプラットフォームとして採用していることが特徴です。MT4を使ったことが無い人にとってはとっつきにくいかもしれませんが、馴染みがある人には利用しやすいと思います。
MT4ではテクニカル分析や、それに基づいて自動売買をすることも可能です。CFD取引で自動売買Botなどを利用したい場合には利用メリットがあります。
④ ひまわり証券
FXの自動売買で有名なループイフダンやくりっく株365の自動売買であるループ株365など、自動売買で定評のある証券会社です。
くりっく株365の株価指数はループ株365を使うこともできますし、使わずに1枚ずつ取引することもできます。ループ株365は複数本の発注を出すため多くの資金が必要なので、初心者の場合はまずマニュアルで1枚ずつ取引するのがおすすめです。
くりっく株365は店頭CFDと比べてレバレッジが高いため、少額で大きな利益を狙いたい人にもおすすめの口座です。