先物取引 PR

先物取引とは。CFDの理解にもなる日経平均先物の仕組みを例にやさしく説明

先物取引とは。日経225先物で解説
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日経平均先物を例にして先物取引の仕組みについて説明します。

株価指数CFDや商品CFDには先物を原資産とするCFDがあり、先物の仕組みを理解することはCFD投資にも有益です。

先物を原資とするCFDには「価格調整額」という調整額の受け払いが発生します。これは先物の限月(げんげつ)が変わるときに、その価格差を埋めるものです。

これを理解するためには、まず先物取引の仕組みを理解しましょう。

先物取引とは

先物取引とは「未来の売買を現時点で決定する取引」です。

もともとは、未来の価格変動のリスクを軽減するために、綿花や小麦などの農作物の取引で発展してきました。今では原油や金などの商品だけでなく、株価指数なども先物で取引されています。

日本での歴史も古く、江戸時代には米市場で先物取引が行われています。

例えば、将来に小麦を買いたいとして、その時の小麦の値段がどうなっているかは分かりません。豊作であれば安くなっているでしょうし、不作であれば高くなっているはずです。

この将来価格が不透明というリスクを軽減するため、将来に小麦を買う価格を現時点で決めてしまうというのが先物取引です。

いざ小麦を買うときに、決めた値段より高くなっていれば得になりますが、安くなっていれば損になります。

先物取引の仕組み先物取引の仕組み

後者の場合(将来、価格が下がった場合)は、先物取引せずに買った方が良かったようにも思いますが、実際は先物取引していたため「高くなりすぎて買えないかもしれない」というリスクを回避できていたことになります。

将来の価格が不透明だからこそ、買えなくなるリスクを回避する手段として先物取引という方法が使われたというわけです。

先物取引とは「未来の売買を現時点で決定する取引」であり、そもそもは農作物の価格変動へのリスクヘッジとして使われてきた。

日経平均先物の仕組み

日経平均先物は、将来の日経平均株価を現在の市場価格で売買する取引です。

小麦が日経平均株価に変わっただけですが、指数でありモノがあるわけではないので、将来になった時点で反対決済されて取引は完了になります。

この「将来になった時点」がSQ日と呼ばれる日です。SQは特別清算指数(Special Quotation)と言います。

なお、日経平均先物にはラージ(×1,000の取引単位)とミニ(×100の取引単位)があり、両方のSQ日が重なる日をメジャーSQ日などと呼びます。

SQ日前であれはどのタイミングでも反対売買で決済できるため、基本的にはSQを待たずに反対売買で決済して取引を完了させます。

日経平均が上昇すると予想して買っている場合は決済売り、下落すると予想して空売りしている場合は決済買いになります。

先物取引の仕組み_SQ日日経平均先物取引の仕組み_SQ日

SQ日が到来した日経平均先物は強制的に決済され、日経平均先物では3月、6月、9月、12月の年4回あります。この月を限月(げんげつ)と呼びます。

また日経先物ミニではSQ日は毎月あり、日経先物(ラージ)と日経先物ミニのSQ日が重なる日は特にメジャーSQ日と呼ばれて売買が活発になります。

先物はこのように決済期限があるため、SQ日が到来すると強制決済になりますが、CFDは限月を乗り換えて継続保持ができます。

今の限月の価格と次の限月では価格差があるので、これを調整する形で発生するのが、CFDの価格調整額というわけです。

限月の間の価格差は配当や金利などを根拠に生まれますが、多くの場合は配当を折り込んで形成されます。

配当落ちを折り込んで乗り換え時に下がる分を価格調整額として受け取るので、価格調整額は配当金とみなすこともできます。

日経平均CFDの仕組み_価格調整額日経平均CFDの仕組み_価格調整額

過去の日経平均株価のチャートを見ると、基本的には右肩上がりです。

日経平均CFDの場合は配当金も受け取りつつ、値上がり益も享受できる傾向が長く続いているということになります。

  • 日経平均先物はSQ日の前に反対売買で決済するのが基本。SQ日が到来すると強制決済される。
  • 日経平均CFDの価格調整額は限月乗り換え時の価格差を受け取るもので、実質的に配当と考えることができる。

先物の仕組みは理解できたでしょうか?

小麦などの商品の時代から現代の株価指数先物まで、基本的には将来のリスクヘッジとして使われることが多いのが先物です。

ただし、日経平均先物のように商品との引き換えができず強制決済されるものは、初心者が使いこなすのは難しい手段です。

先物を原資産とするCFDは、この決済期限が無いという点で初心者にも扱いやすい手段になっています。

先物とCFDのどちらが良いとは一概には言えませんが、仕組みを理解した上で投資戦略に組み込むと良いと思います。

なお、株価指数CFDは×10倍が最小取引単位となっているものが多く、先物より資金面でのハードルが低くなっています。決済期限がないこともメリットなので、まず株価指数CFDから始めてみる方がおすすめです。

こちらのページで株価指数CFDの解説ページをまとめています。

「株価指数CFDの始め方」「証券会社の比較(くりっく株365についても説明)」「株価指数CFDの仕組みとメリット」「株価指数CFDの配当と金利」について説明していますので、是非ご覧ください。

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