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CFD取引の3つの調整額は配当金(価格調整額、権利調整額)とコスト(金利調整額)。

CFD取引の3つの調整額
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CFD取引で発生する3つの調整額は主に配当金(受け取り)とコスト(支払い)に分けられます。

配当金は価格調整額、金利調整額が相当し、コストは金利調整額が相当します。

このページではこれらの調整額について包括的に説明します。

なお、このページでは「買いポジション」の場合で説明しています。CFDは売りポジションも持てるので、売りポジションでは調整額のプラスマイナスが逆になります。

CFDのタイプごとに調整額の発生有無は下表のとおりです。各証券会社のHPでは、取り扱いのある銘柄がどのタイプに属するのか表記があります。

CFDのタイプ 価格調整額 権利調整額 金利調整額
株式CFD ×
株価指数CFD
(先物原資)
× ×
株価指数CFD
(ETF原資)
×
商品CFD
(先物原資)
× ×
商品CFD
(ETFなど原資)
× ×

CFDの原資産が「先物」か「それ以外」かで、上記の星取表の組み合わせが決まります。

原資産が先物のタイプは「価格調整額あり」「権利調整額、金利調整額なし」です。

原資産が先物以外のタイプは「価格調整額なし」「権利調整額、金利調整額あり」です。

なお、価格調整額や権利調整額を「配当」、金利調整額を「ファンディングコスト」や「オーバーナイト金利」として表記してあるところもあります。

言い方が異なるだけで同じものを指しています。

あとで説明しますが「権利調整額=配当」なので、配当が無い商品(原油や金など)は先物以外が原資産のタイプでも権利調整額は発生しません。

  • 原資産が先物かそれ以外かで、調整額の発生あり/なしの組み合わせが決まる。

それぞれの調整額について説明をしていきます。

▼価格調整額

価格調整額は、先物が原資の株価指数CFDや商品CFDで発生します。原資となっている先物は限月交代が行われますが、CFDはそのままポジションを継続します。

交代元の先物と交代先の限月では価格差が発生しているので、それを補完するために価格調整額が受け払いされます。

株価指数CFDの場合は、基本的に乗り換え先の先物が配当落ちを折り込んで下落しているので、それを補完するための価格調整額はプラスになります。

下図では日経225先物を原資とする日経平均CFDを例にしています。

先物が6月限から9月限へ変わるとき、500円の価格差が発生しています。これを調整する形で日経平均CFDを持っている場合に500円が配当されます。

CFDの価格調整額とは日経平均CFDの例

価格調整額を「配当」と記載しているところもありますが、それは上記の理由からです。

日経平均株価などは長期で見れば上昇トレンドですので、価格調整額(インカムゲイン)を受け取りながら価格上昇の恩恵(キャピタルゲイン)も得ていることになります。

なお、先物は配当も金利も織り込んで価格形成されているため、正確には価格調整額は配当と金利に相当すると言えます。

▼権利調整額

権利調整額は株式CFDとETFを原資とする株価指数CFDで発生する調整額で、そのまま株の配当です。

先物を原資とせず現物を原資としているため、配当がある銘柄であれば配当金が分配されます。

原油CFDや金CFDなどの元々が配当のない金融商品や、株式CFDであっても無配当の銘柄では付与されません。

下図では、日経平均ETFを原資とする日経平均CFDを例にしています。

日経平均を構成する銘柄に配当がある場合は、その銘柄の配当を受け取る形です。

そのため、ほぼ毎月のように配当が発生します。こちらは先物のように乗り換えが発生しないため、価格調整額は発生しません。

CFDの権利調整額とはCFDの権利調整額とは

▼金利調整額

金利調整額は、ファンディングコストやオーバーナイト金利とも呼ばれます。ポジションを翌日に持ち越すことで発生する支払いコストです。

株式CFDとETFを原資とする株価指数CFDや商品CFDで発生する調整額です。

CFDの金利調整額とはCFDの金利調整額とは

金利調整額は、証券会社ごとの設定金利(2.5~3.0%ほど)に各国の政策金利を加算したものが総額に対して発生します。世界的に低金利の現在は各国の政策金利はゼロに近いので、年利率にして2.5~3.0%ほどが発生します。

10万円のポジションであれば年間2,500円~3,000円ほど。1日ごとに7円~8.3円くらいのコストが発生するということになります。

CFD価格の値上がり(キャピタルゲイン)に比べれば微々たるものですが、価格がヨコヨコのものだと配当(インカムゲイン)が2.5~3.0%を超えないとマイナスになってしまいます。

長期で持つならCFDより現物と言われるのはそのためです。数年~数十年単位で持つ予定なら、金利を気にする必要のない現物で持った方がいいと思います。

ただし、現物はCFDよりも5倍の資金が必要になるため、資金が少ないうちはCFDで利ザヤを取る方が資産増加ペースは早いです。

要点まとめ
  • 原資産が先物かそれ以外かで、調整額の組み合わせが変わる。
  • 価格調整額、権利調整額は配当にあたり、金利調整額は支払いコスト。
  • 金利調整額の年利率は証券会社ごとに変わるが、2.5~3.0%ほど。

そもそもCFDとは何か?についてはこちらのページでまとめています。「CFDの仕組み」「3種の調整額「金利」をまとめているのでご覧ください。

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株価指数CFDであればGMOクリック証券がおすすめです。日経平均やNYダウなどの主な株価指数が揃っており、手数料も無料なので気軽に始められます。

個別株CFDであればIG証券がおすすめです。米国株の個別株の取扱い銘柄数が多く、また日本株の個別銘柄の取扱いもあります。個別株式CFDであれば必須の証券口座です。

CFD投資におすすめの証券会社

CFD投資におすすめの証券会社です。

① IG証券


IG証券はFX、バイナリオプション、CFDなどのリーディングカンパニーです。様々な金融商品を幅広く取り扱っており、持っておくと便利な口座です。

日本国内で開設できる証券会社の中ではCFDの種類と銘柄数が圧倒的に多いです。特に株式CFDの取り扱い銘柄数が多く、個別株でCFD投資するなら必須の口座です。日本株、米国株のどちらも取り扱いがあります。

IG証券の口座はFXや債券なども取引できるオールインワン口座です。ノックアウトオプションなどの新しい商品もあるので持っておくと便利です。

② GMOクリック証券


GMOクリック証券ではCFDの他、株の現物・信用取引、投資信託、FXなどを幅広く取り扱っています。個別株CFDは米国株の取り扱いのみで日本株はありません。

取引手数料が0円のため、特に米国の個別株でCFD投資するなら必須の口座です。マイクロソフト、アップル、ディズニー、ナイキなど、代表的な銘柄をCFDで買うことができます。

シンプルな取引ルールとアプリ画面のため、初心者にはおすすめの証券口座です。まず小さくCFD投資を始めてみたいという人はここから始めると良いと思います。

③ 楽天証券


つみたてNISAなど投資信託の購入で楽天ポイントがもらえることで有名な楽天証券でもCFDの取り扱いが始まりました。株価指数CFDと商品CFDの取り扱いがあります。

FX取引ツールでお馴染みのMT4(Meta Trader 4)をプラットフォームとして採用していることが特徴です。MT4を使ったことが無い人にとってはとっつきにくいかもしれませんが、馴染みがある人には利用しやすいと思います。

MT4ではテクニカル分析や、それに基づいて自動売買をすることも可能です。CFD取引で自動売買Botなどを利用したい場合には利用メリットがあります。

④ ひまわり証券

くりっく株365
FXの自動売買で有名なループイフダンやくりっく株365の自動売買であるループ株365など、自動売買で定評のある証券会社です。

くりっく株365の株価指数はループ株365を使うこともできますし、使わずに1枚ずつ取引することもできます。ループ株365は複数本の発注を出すため多くの資金が必要なので、初心者の場合はまずマニュアルで1枚ずつ取引するのがおすすめです。

くりっく株365は店頭CFDと比べてレバレッジが高いため、少額で大きな利益を狙いたい人にもおすすめの口座です。